“陰影礼賛/谷崎潤一郎”の簡単感想

写真を撮るときに大事なのは光で、ほんのり薄暗さがみえるような柔らかい光の写真が好きだ。
暗いところが好きなわけではないけど、ほんのりした薄暗さは好きだ。

頁をめくるたび、言われてみるとそうかもしれない日常を改めて振り返り、興味深く、とてもおもしろかった。
読んでいて、ふと、”すみっコぐらし”を思い出した。また、今の世間の話題にどことなく重なるように思えた。

陰翳礼讃は、文豪谷崎潤一郎の随筆。
刊行が昭和八年だから戦争前か。
ざっくりいえば、急速に西洋化していく日本を嘆いている。

障子の柔らかな日差し。
床の間の陰影。
漆器や羊羹の艶の深み。
などなど翳りを日本の文化、美学の一つとしている。
西洋の輝かしい銀食器や全体が顕になる照明など、西洋の利便を取り入れるのはいいが日本の文化に合わせられないものかという。

この本が日本の文化の味わいとして海外で人気があるらしい。

海外の漫画はビビットなカラーが多いけど、日本の漫画は白黒だ、これも何か関係するのだろうか、辿れば水墨画のようなところから始まってるのだろうか。
とにかく、影や陰影はどこか魅力的でセクシーな感じがする。

私の普段着はシャツは白、Tシャツも白、トレーナーも白、ほぼほぼ90%以上が白です。

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